■マーケット急拡大、赤丸上昇中の日本の現代アート世界的に認知された日本アートといえば、かつては浮世絵や仏像といった、純東洋的な作品群に限られていました。しかし近年は、ジャパニーズ・アニメーションがグローバルな規模で高い支持を受けています。ハリウッドセレブの間でもファンの多い「ハローキティ」もその一つです。 例えを挙げ始めれば他にもあります。現代アートでは、西洋のテイストを織り交ぜたエキゾティックなオリエンタリズムが注目を浴び、真の意味で芸術性が評価されるようになってきました。その代表ともいえるのが、ルイ・ヴィトンのデザインも手掛けた村上隆氏です。日本アニメをベースとするポップでかわいい作風が有名ですが、日本画の持つフラット感、ヒエラルキーに裏付けられた西洋至上主義と決別した現代日本固有の魅力が隠された実に奥が深い作品が発表されております。その中のフィギュアは、クリスティーズで2年前に56万7500ドルで落札されたことはご存知の方も多いことでしょう。 また建築分野においても、そこはかとなく日本的作風を漂わせたポストモダンの建築家、谷口吉生氏が、ニューヨーク近代美術館MoMAの新しい設計者に抜擢されたこと。グラウンド・ゼロ跡地に建設予定の、世界一の高層ビル「フリーダム・タワー」設計チームメンバーに、槇文彦氏が選ばれたことでも証明できます。更に、宮本亜門氏が演出したブロードウエイミュージカル「Pacific Overtures(太平洋序曲)」がトニー賞4部門にノミネートされたことがあげられます。
今日の日本現代アートは「日本的クール」として、世界中の若い世代を中心に大人気。 赤丸上昇中のマーケットとしての期待大なのです。
参考:村上隆HP、News Week日本版 総領事館ほっとライン asahi.com、 Masslogue他 |